2021年3月17日、中国生態環境部（MEE）は「『中国現有化学物質名録』への増補収載を計画する第3組化学物質情報の公示」で、204種に及ぶ化学物質のIECSC追加に関する事前公示を開始しました。公示期間は2021年3月17日-2021年03月30日となります。今回の収載計画の対象となっている204種の化学物質は、2019年6月21日の「環弁固体函〔2019〕575号---増補完全化《中国現有化学物質名録》工作に関する通知」に基づいて業界から提出されたものです。

　注意していただきたいのは、「575号通知」の提出窓口は既に閉じされたものの、企業などは引き続き12号令の第三条の規定に基づいて、増補申請を行うことが可能です。申請する際に求められている資料は、企業情報・物質の識別情報・主要な用途・流通したことを証明できるエビデンスなどが含まれています。

　中国では、「新化学物質環境管理弁法（12号令）」に基づき、「中国現有化学物質名録（IECSC）」に収録されていないものは新規化学物質と見なされ、登録制度の対象となります。そのため、企業は化学物質を製造/輸入する前に、取り扱っている物質はIECSCに収録されているかどうか確認する必要があります。現時点で12号令の新規化学物質登録を計画している企業にとっても、今回公示された204の物質の中に、自分が取り扱っている物質が含まれているかどうかを確認することをお勧めします。公示したものは今後全てIECSCへ収載するわけではありませんが、比率としては大きく、コンプライアンスコスト削減に繋がる可能性があります。

　2018年末から、IECSCへの物質追加が活発になっており、下記の表はIECSC 2013年版が公布したから現時点までの追加状況を示しています。